これまで私は、自分のなかの嫌なところや弱いところを、「問題」として捉えてきました。
例えばすぐに泣くところ。ショックなことや悔しいことがあったりすると、人前でも自然と涙が出てきてしまいます。
「いい大人が……」と、所構わずすぐに泣いてしまう自分が情けなくて、自分のそんなところを「直さなければ」と思っていました。
でも、最近心屋仁之助さんの本を読んで、その考えが少しずつ変わってきました。
『心屋仁之助の「いい人」をやめてスッキリする話』という本に、こんな一節があります。
“悩みや問題って、つまりは、
「自分の思い通り、理想通りになっていないこと」
です。
だから、その人とまったく同じ状態に置かれても、悩まない人もいます。
つまり、悩みや問題って、結局は「自分の頭の中の問題」なのです。”
心屋さんは、私たちが「問題」だと思っているものを、もう「問題にしなくていい」「問題だと思わなくていい」と言っています。
最初から問題などないのだから、「なんとかしようとしなくていい」のです。
私が今まで「問題」だと思っていたこと、自分の嫌なところや弱みというものは、私が「これがあると他人から嫌われたり叩かれたりするかもしれない」から「なくさなければ」と思っていたものです。
つまり私は、誰からも嫌われない、誰にも迷惑をかけない「いい子」であろうとしていたんですね。
「いい子」に見られようとして、無理に愛想を良くしたり、空気が白けないようにと得意でもない冗談を言ったり、「いい大人のくせして」と馬鹿にされないように一生懸命涙を隠そうとしたり……
そうやって誰から見ても非の打ち所がない人間に「見せかける」ことをがんばっていました。
でも、ふと思ったんです。
私は一体、「誰」になろうとしているんだろう?と。
自分が自分について嫌だと思っているところ、ダメだと思っているところも、ほかの人から見たら何でもないかもしれない。
それに、そういうところがあるからこそ、いいところもいっぱいあるのかもしれない。
いいところも悪いところも全部ひっくるめて、それが自分。それが「自分らしさ」という「魅力」。
だからもう、自分を否定しなくていい。「直さなきゃ」なんて思わなくていい。そのままでいい。
そういうふうに思うようになりました。
これからは「魅力全開」で生きよう。